清水栄一・下口智裕 「鉄のラインバレル」 (12)

なぜか今まで感想を書いていなかった「鉄のラインバレル」の最新刊。アニメは観ていたけれど、連載は追ってないコミックス派の読者は表紙のペインキラーのデザインが変わっててあれ?って思ったよね、見開きイラストの足元を見てその理由に気付いた人もいるだろうけど。
今回は美海がファクターになるまでとペインキラーのお披露目が主、アニメ設定の「拠点防衛型」とは逆の「単体での拠点強襲」ってコンセプトが特に面白い。*1 現存するマキナの中で最新鋭、かつマキナを逸脱した存在自体が非常に危うい機体って設定はメンヘラ気味な美海と合っているし、禍々しい紫のボディと鞭に豹変した性格はまるでSMの女王様(笑)


相変わらず意味深なセリフが多い道明寺、今回は彼の知識とセンスもあってペインキラーを発見。ただ勘が良すぎるだけなのか、石神社長と一緒に隠している秘密があるのかは謎、いつもどこか思わせぶりな描写なんだよね。
アパレシオンは復活した矢島が濃厚かな、右手だけ義手っぽい描写があったし、ファクター化で性格が変化したと考えれば単独の加藤機関襲撃も納得できるし。早瀬と接触したらその辺りの話はまたややっこしくなりそうだけど、それは13巻以降を楽しみにしていようっと。

*1:どうせならアニメでも美海がスランプに陥ったとき、自爆じゃなくてこのアイディアを使って欲しかった。