コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 新春スペシャル

森本(勝村政信)のドクターヘリについての講演と、ドラマ最終話の後に受けたフェローの1週間の謹慎処分明けからスタート。黒田(柳葉敏郎)はリハビリのために病院を辞める、って肝心のリハビリは一切出てこなかったのだけど。
藍沢(山下智久)は西条(杉本哲太)に呼び出されて退院を告げられたときに、祖母の絹江(島かおり)の記憶が戻ったと連絡。大腿骨骨折とショック状態による譫妄状態から回復して再会を喜ぶも、退院後は以前から申し込んでいた特養に行くと言われて戸惑う藍沢。


脱線転覆事故の連絡を受けてタッチアンドゴーで現場に急行、三井(りょう)にトリアージを任される白石(新垣結衣)、三井と一緒に3両目に乗り込む藍沢。続いて到着した緋山(戸田恵梨香)と藤川(浅利陽介)は2両目、冴島(比嘉愛未)は藍沢たちの応援に向かう。
空港で有里子(奥貫薫)と健一(今井悠貴)を見送るために、タクシーに乗っていた黒田はラジオを聴いて現場に向かう。せっかく溝が埋まったと思ったのにまた見送ってあげられないのかと思ったけど、こちらにもまた新しい展開が。


藍沢は下敷きになって身動きができない親子を見つけるも、レスキューにはまだ時間が掛かると言われる。母親から話を聴いている間に息子が意識を失い、藍沢は西条に電話を掛ける。藤川も車両内の患者を処置するも出血が止まらない、緋山に連絡を取ろうと救命士に電話を掛けさせたとき電車を大きな振動が襲う。
落下する緋山、オープニングの血塗れの手袋とユニフォームは彼女だったのか。閉じ込められた藤川は駆け付けた黒田の指示を受けてその場で手術をする、救命士の細井を鼓舞して必死に助けようとするシーンは短い期間で本当に成長したって印象。


西条に頭蓋内血腫を示唆された藍沢はレスキューのドリルで頭部に穴を開けるギリギリな方法で助けようとするも、状況がわからない母親は当然大パニック。最後は助けたいって必死な意思が伝わったのか、母親も息子の手をしっかり握って耐える。
白石は必死にトリアージを続ける中、家族を前にして手遅れな患者を切り捨てて、より生存できる可能性が高い患者を優先した選択をする。家族には「見殺しにするのか」と罵倒されても、心を鬼にして救命隊員から引き剥がすのは最も残酷なシーンだったかも。


ほとんどの患者の処置を終え、日没10分を前にして黒田に発見された緋山。2両目裏側に倒れていた緋山は心タンポナーデ、藍沢たちの処置で心拍は蘇るも心停止していた時間は不明、翔北救命救急センター搬送後は脳神経外科による手術で助けられる。
同じエレベーターに乗り込んだ黒田に白石は「トリアージの判断は間違っていなかった」と言う、白石は黒田と同じことをしましたと膠も無い返事。三井には成長して欲しかったから任せたと言われるも、「もう泣いてもいいですか?」と命の重みに心が痛まないわけはなく。


黒田は家族と電話するも有里子はまだ日本にいて出発を1日遅らせたことを告げられる。「あなたが変わったから、私も変わろうと思った」と、黒田がただ家族を顧みていないだけじゃなかったと理解したからこそ自然にそう思えたのかも、今回最も好きだったシーンかな。
緋山の父親に昨日もケンカ別れしたことを話される藍沢。この辺りの流れはベタ過ぎるくらいだけど、「伝えられるときに伝えないと後悔する言葉」って絶対にあるんだよね、ほとんどの人は伝えられなくなってから気付くのだけど。


状況的に緋山が後遺症なしで生還するのは出来すぎた話だけど、ラストに脳障害が残ったら後味が悪過ぎるからしょうがないよね。救命センターから出て行く黒田に藤川は「これからも指導医でいてください」って言うけど、最後まで一切褒められずボロクソに言われるフェローたち。*1
藍沢はタクシーに乗り込む絹江に「一緒に住もう」と話すも、一人前の医者になって働く姿を観ることができてよかったと喜び別れを告げる。最後の白石と藍沢の「素敵な別れ」「会えるときに会いに行けばいい」って下りも好きだな。


物語全体を追い過ぎてわけがわからない文章になっちゃったけど、全体の感想としては脱線転覆事故の救助活動シーンは観応えがあったし、最後は綺麗にまとめられたのかな。キャッチコピーの「この国には、もっと救える命がある。」のまま、純粋にドクターヘリによって助けられる命があるってテーマは描けてた。
話の展開が少しありがちな部分と、最後の緋山が綺麗に復活しちゃったご都合主義な部分は少し残念だけど、まぁドラマだからこれでいいのかもね。もう少しまとめて書かないと読みづらいわ、次の課題だー。

*1:素直に言葉を掛けられない彼なりの愛情表現なのかもしれないけれど、今回のスペシャルでは田所部長(児玉清)にも正直な気持ちを話さなかったね。