小児救命 #8 「最終章…緊急オペ女医の決断」

またサブタイトルが噛み合ってない感じ、緊急オペも特に大きな決断を迫られたシーンもなかったし。啓翠会総合病院で脳腫瘍の摘出手術を受けた亜美(大森絢音)は呆気なく視力を失う、子どもだったからか、事前に教えなかったこと自体は特に大きなマイナスにはなってない気がした、まぁこれは子どもや家庭によりけりかな?
毎月赤字状態の深刻な経営難に陥っている「青空こどもクリニック」、狩矢(塚本高史)は病院に来たときから立場を明確にしてなかったけど、あそこまで経営面に踏み込むなら副医院長とかはっきりと肩書きがある方がいいのかもね。無茶のあるシフトとギリギリの運営資金のジレンマに悩まされるのは社会福祉の施設運営を思わせる、経営するための利潤を得ることすら厳しい現状は、制度が変わらないと現場だけじゃ簡単に改善できない。


失意のどん底にいる亜美を救うために拓実(田中碧海)から連絡を受けた宇宙(小西真奈美)、本当はあんな簡単に笑えるようになるはずはないんだろうけど、目が見えなくなっても出来ることはまだまだたくさんある。偶然昨日のゼミで話題になったのだけど、点字楽譜なんてものもあるんだよね、あらためて勉強してみようかなって思った。
啓翠会総合病院でさえ多くの患者を前にして、医療スタッフが足りない現状から受け入れを拒否せざるを得ない場面がある。今回はよりによって柾(陣内孝則)の子どもが事故に遭って、しかも今すぐ受け入れることができない状態だった、それでも赤池渡辺えり)の「何のために小児科医になったのよ!」って叫びは強烈だったけど。


「青空こどもクリニック」に殺到した記者が声を揃えて「たらいまわし」って表現を使って、「それについてどう思いますか?」って質問した意味はあるのだろうか。受け入れ拒否の理由の大半は病院のシステムに問題があるわけで、それは日常的に激務に追われている医師や看護師が声を上げたところで簡単に変わるものじゃない。
わかっていても助けたくてもできることをするしかない現状は現実にだってある、だからマスメディアの仕事って事実の責任を追及するだけじゃ何も意味をなさない。正確に現状を伝えた上で何が変わらないといけないのか、偏見や極論じゃない問題提議をするべきじゃないのだろうか。