アインシュタインのつぶやき

今朝新聞を見ていたら、「アインシュタインのつぶやき」という記事を見つけた。*1
ただ毎週見てるわけじゃないから、
連載なのかたまたまある記事なのかはよくわからないのだけど。


1922年11月に改造社の招きに応じて来日した彼は、行く先々で、学者や学生のみならず、
一般の人達からも熱烈な歓迎を受けた。


「今日どこの国の人もあまり自然科学に興味を持っていないのに、どうしたことか」


感激しながらも、彼は頭をひねった。


「一般人の偉人に対する憧憬だ」


と新聞記者が説明すると、彼は笑いながらこう言った、


『意味のない尊敬は愛情のない恋のようなものです』

出典「アインシュタイン・ショック」(金子務/岩波書店または河出書房新社)


彼の言葉は現代のミーハーに当てはまるのだろうと思う。
今日、簡単に誰かを尊敬すると言う人は、本当にその人間を尊敬しているのだろうか?
尊敬って言葉は割と簡単に使われているけど、現代人の中では新聞記者の言うような、
憧れと混同されてるような気がする。


僕は尊敬する人を聞かれても多分答えられない。
それは尊敬するに能うる人間がいないってことじゃなくて、
そこまで相手自身を理解している人間を思いつけないだろうから。
本を読んだりしてないからだろうけど、それはそれでかなり問題かも…
多分、憧れてる人間ならたくさん思いつくのだろうけど。


「憧れは理解とは最も遠い感情だ」


アインシュタインとは関係ないけど、こんな言葉も見たことがある。*2
確かにそうかもしれない、憧れは自分の理想とかを相手に見ちゃってる場合もあるだろうから。


どうせなら、憧れて相手をただ眺めているより、
敬って自分の目指す、または追い抜こうとする標に出来る方がいいと思う。
今はひとりくらい深く理解して、尊敬できる人を見つけてもいいかも。

*1:作成時のタイトルは「アインシュタイン」。わかりづらかったので新聞記事のタイトルに修正。

*2:マンガ『BLEACH』の藍染惣右介のセリフ。