クリエイターの生活と世間それぞれの価値

http://anond.hatelabo.jp/20100817131140


違法動画について、クリエイターの「そんなことされると俺たちおまんま食えないんだよ」って表現。興味深い内容だから少し考えてみる、まず増田の要点。

世間はお前が食えるかなんて知ったこっちゃない。
誰も作れなんて頼んでない。お前が勝手に作ったんだろ。

確かにクリエイターが食べていけるのか考えて作品を楽しむことはまずないし、作品だって誰かが望んだり頼んだりしたから作ったものより、クリエイターが作りたいから(もしくは商業的に作らざるを得ないから)作っているもの方がきっと多い。でも本当にクリエイターの生活ってどうでもいいもの?
作品の評価は人それぞれにして頂くとして、作品として完成してそれが世間に出るまでにはたくさんの人たちが関わっていて、その仕事はどれもわずかな時間をやり繰りしたり、何かの片手間にしたりした程度ものなのか。続いて作者のブログの気になった部分。


http://d-6th.com/blog/2010/08/post-170.php

ワタシへのファンメールやお手紙などで
「友達からROMで借りて読みましたwww」とか
「海外動画サイトで全部探して見ました!」とか
「2期でファンになったんで1期全部海外動画サイトで見ましたwすごく面白かったです!」
とか書いちゃう方がいらっしゃるんですが、それは紛れもなく犯罪です。

文字通り、こんな内容を原作者に送ってしまえるモラルの低下に背筋はぞっとする。別に有料動画を観るべきともBlu-rayやDVDを買うべきとも思っちゃいないけども、違法動画や違法DLが後ろ暗いものだって認識は持とうよ。
学生時代にも違法DLを当たり前のようにやっている人はいたし、動画サイトを利用したことがあれば違法動画を目にしたことのある人だってきっと少なくはない。誰だってお金は使かわない方法を考えるし、提供側だっていつでも観たいものを自由に観させてくれるわけではないから。*1


クリエイター側からの「生活ができなくなるから違法なことはしないでくれ」って言葉はあまり好きではないけれど、違法な手段で楽しむことが当たり前と思ってしまう風潮があるなら、あながち馬鹿にもできないのかなって。敢えてクリエイターのために、そんなことを考えて購入したりレンタルしたりする必要はないと思う、あくまでその作品を手にしたいと思うならそのとき初めてお金を払えばいいだけ。
作品に対する評価は良いも悪いも、感想も好きも嫌いも人それぞれあってどんなに意見は分かれても、それでも動くお金と作る人たちの生活があって成り立っている文化でもある。無料で公開しているわけじゃないなら、その努力に対して正当な評価がされるようにしようよ。

*1:音源化されていない楽曲を動画サイトから取り込んで変換したことならある、期間限定公開から製品化までどれだけ待てばいいの?って。