レッドクリフ Part I

三国志演義』は中学生の頃にマンガを読破したのだけど、それ以来関連した小説はおろかゲームも特にやっていないから登場人物はあまり覚えていないし、地名や戦の名前はほぼ全滅。中国映画過去最高額の投資と言われるだけあって大人数の戦闘シーンは大迫力、趙雲(胡軍)が獅子奮迅の活躍で魅せる「新野の戦い」に八卦の陣を用いた「赤壁の戦い」の前哨戦?もすごかったなー。
騎兵でも歩兵でも槍で戦うことが多いけど、実際は切り裂くよりも突いたり薙ぎ払ったり、柄の部分を使った棒術みたいな戦い方が印象的。張飛(臧金生)の部隊が持っていた鏡みたいな盾はどんな効果があったんだろ、目眩ましくらいにしか思えなかったけども。


諸葛亮金城武)の説得は孫権張震)の迷いや周瑜梁朝偉)の人となりが中心に描かれていたのかな、子どもの笛や水牛を盗んだ部下への処罰はそれだけで彼が只者じゃないって思わせるシーンだし。それにしても周瑜の妻の小喬林志玲)が美人過ぎて驚いた、まさに絶世の美女に相応しい、あと周瑜諸葛亮の琴の掛け合いも良かったなー。
孫権周瑜と妹の孫尚香(趙薇)と出掛けた狩りで決意を固め、曹操に白紙の書簡を持たせた使者を送って宣戦布告。八卦の陣は山亀の甲羅を模してるって意味なのね、女だからと軽んじられた尚香が囮に砂煙に誘き寄せ、矢の雨を浴びせたら陣の中に引き込んで攻撃、将軍たちがなぜか単騎で曹操の歩兵や騎兵を無双していたのは演出?


中国語だと気にならないだろうけど、日本語で「大勝利」って叫ぶのは違和感が(笑)宴で孫権に引き合わされた尚香が劉備(尤勇)の急所を馬みたいに小突いたのも笑えた、あの後出てきた鳩を諸葛亮が羽ばたかせて曹操の水軍や陣営を俯瞰するのも面白かったし。
架空の人物の驪姫が名前も話させずに小喬と擬えられているのは、まさに「女一人のために戦を始めた」のかって感じ、愛した女を手にするためには手段も選ばないか。珍しい陣形を敷いた曹操軍の弱点を如何にして攻略するのかがPart IIの見どころか、劇場に行くかはわからないけれど続きは気になったから観たいね。