L change the WorLd

賛否両論分かれそうな作品、今までの『DEATH NOTE』と完全に別ものって考えられない人は好きになれないかも。マンガを持ってないから読み返せないのだけど、この映画のLは原作よりかなり人間らしくなった気がする。
最初は『DEATH NOTE』と一切関係のない別作品にしても良かったんじゃないかって思ったけど、観ているうちに動き回るL(松山ケンイチ)の一挙手一投足が楽しくなって、スピンオフってよりは同人作品的な面白さだって感じた。原作者の意図していたものかはわからないけど、F(波岡一喜)を始めとしたアルファベットのワイミーズハウス出身者やニア(福田響志)の誕生などの後付設定は特にそんな印象。


物語の設定自体はそこまで斬新なものじゃないし、タイの村をバイオテロと爆撃で消滅させるほど大がかりな組織だった「ブルーシップ」自体が説明不足で、飛行機内のバイオテロを解決しただけで綺麗に終わっていいのかとかね。残念だったのはKこと、久條(工藤夕貴)がワタリが誇りに思ってたくらいなのに、月(藤原竜也)みたいにLを脅かす天才じゃなかったことかな。
でも今までモニター越しだけで事件を解決していたLが、いろんな場所を縦横無尽に走り回る姿は単純に面白かった。L役の松山ケンイチも良かったけど、年齢の割に大人っぽい表情もしていた真希役の福田麻由子や、FBI捜査官なのに今ひとつ冴えないナンチャンも素敵でした(笑)