コードギアス 反逆のルルーシュ R2 FINAL TURN 『Re;』

ついにコードギアスも完結、ガンダム関連じゃない作品でこんなにのめり込んだアニメは久々かも。今までで最も話の流れが良くて、俺としては文句のない終わり方だった。
ルルーシュとナナリー、スザクとカレンを中心に神聖ブリタニア帝国サイドと黒の騎士団及び旧皇帝派サイドの意見がぶつかるさまは、激しい戦闘シーンも相まって観応えがあったよ。どちらの考えもやり方が違うだけでやり遂げたかったことはきっと同じだった、最初は非情になり切れなかったルルーシュもナナリーがダモクレスによって同じ業を背負おうとしていたことに気付き、ついにギアスを使う。


スザクのランスロットアルビオンとカレンの紅蓮聖天八極式のラストバトルはもう次元が違かった、今さらだけどギアスを大きな覚悟を携えたスザクに対してカレンのセンスの高さは眼を瞠るしかない。超高速戦闘を繰り返してメーザーバイブレーションソードや輻射波動砲などの武装をお互いに失った後は、ランドスピナーとスラッシュハーケンを交えながらGガンダムばりの格闘戦を開始。
最後は本当に紙一重でカレンが勝利、紅蓮も戦闘不能でほぼ相打ちだけども。最新型の第9世代KMFだけに描かれなかったランスロットの脱出機構はオミットされちゃってるのかと思ったけど、2ヵ月後に出てきた墓標はフェイクでスザクは無事に生きていた。


自爆を阻止したダモクレスを掌握した時点でゼロレクイエムが発動するのかと思ってたらいきなり2ヵ月後へ、おそらくこの計画のために悪逆非道な皇帝をその間も演じ続けたルルーシュ。そしてゼロレクイエムが行われるその日、反乱勢力の処刑を行おうとするルルーシュの前に突然現れるゼロ、登場した瞬間はC.C.かと思ったけど、あんな身のこなしができるのは死んだはずの枢木スザクだけだって(笑)
ゼロレクイエムとは究極的な憎しみの象徴として悪逆皇帝ルルーシュが、世界の目前で救世主ゼロに討たれるというシナリオ。ルルーシュは自らの死を持って償いと明日を与えるきっかけを、スザクは受け継いだゼロの仮面を背負って死ぬまで世界に尽くすことを、あって欲しい世界の明日を求めるために。


ナナリーが相手の心を読み取れたのはもともとギアスの片鱗だったのか、それともせめて死ぬ前にルルーシュの死を最愛の妹に理解してもらいたいという演出だったのか、鮮やかに甦るゼロレクイエムの真実をすべてが終わった後に知るナナリー。独裁から解放され歓喜の叫びを上げる民衆に対し、ルルーシュの真意に気付いて表情を歪めるカレン、そして最愛の兄の死を嘆くナナリーの慟哭が切な過ぎた。
最後までこの人すげえなぁって思ったのはジェレミア・ゴットバルト、今までゼロレクイエムに関わる描写が全然なかったけど、ゼロとしてルルーシュを殺すスザクを堂々と観届けた姿に騎士道の奥深さを感じる。最後にギアスキャンセラーで記憶が戻ったらしいアーニャとオレンジを収穫していたのは不思議な画だったけど、R2でルルーシュに忠誠を誓ってからのジェレミア卿はいろいろ素敵でした。


カレンの語りから成功したと言えるゼロレクイエム、その後の世界は生き残った人たち次第。馬車に揺られながら空を仰ぐC.C.はルルーシュを想う、最後まで死ぬことができなかった彼女は経験の積み重ねをこれからも生き続ける。
いつか世界に大きなうねりとC.C.との運命の出会いがあったとき、ギアスを契約した者による世界の変革が再び起こるのかな。でも、今はルルーシュの望んだ明日を謳歌せし世界の人々よ。