ラスト・フレンズ 第10話 最終章・愛と死



先週の予告で勘違いしてたけど、来週が最終話だった。それなら先週はいつもと同じようにやってくれればよかったのに。

とりあえずもう1話あってよかったけど、タケル(瑛太)の話までちゃんと終わってくれるのか気になる。


最終章ってことで本人が性同一性障害を最も理解して欲しいけど、最も理解してもらうことが難しい親と恋愛対象になった同性の話に。*1

今回の瑠可(上野樹里)のカミングアウトは突然だった、まぁ美知留(長澤まさみ)の方は偶然聞いちゃったんだけど。お父さん(平田満)も家にいたずらがあったばかりだから、雑誌を読んで思うところがあったってことかな。


美知留は優しいから、ただ瑠可の気持ちを受け容れることもできず、大事な友達だからって簡単に拒絶することもできずにかなり悩んでた。

DVを相談するだけでも友達はかなり限定されると思うけど、彼女自身に相談できる友達が全然いないのも今回の悩みに拍車を掛けてる。でも話ができる相手がたくさんいたらこんなに苦しまないよね、実際は理解してもらう以前に話せないことの方が多いだろうし。


宗佑(錦戸亮)はエリ(水川あさみ)のひと言でどうなるかって思ったけど、DVはそんな簡単に治るものじゃないから当然の結果か。

でも美知留は以前と変わっていたから、結末?は今までと大きく違った。


DVで手に入れる愛って絶対にお互いが幸せになることはできない。

暴力を振るう側が満たされるには相手が心を壊された奴隷のような存在にならざるを得ないし、仮に暴力を振るわれる側がDVをやめられない相手を受け容れようとしても、そこにわずかな他人への優しさ*2があるだけで宗佑のように満たされなくなってしまう。


最後に宗佑が選択した自殺って死は、美知留を自由にするなんてことはなくて、自分の命を犠牲に相手を縛り付ける行為だと思う。

元恋人の死を「ただの他人が死んだだけ」って割り切れる人がどれくらいいるかわからないけど、美知留のような子の心には確実に大きな傷痕を残す。死んだって何も生まれやしない、親や兄弟に(元)恋人、それ以外の思わぬ人にまで簡単に消えない傷を刻み付けるだけだよ。


*1:詳しくは第7話の感想に。

*2:人が当たり前に持っているはずの自然な温もり。思いやりとかそういう気持ち。